WT SQ2020.06

ワールドトリガーをより深く楽しむための当ブログ。
ジャンプSQ2020年6月号に掲載の第196話について、感想と考察の記事になります。

B級ランク戦ROUND8

今回は3月号以来、3か月ぶりに1話掲載です。
試合終了後から解説の総評といういつもどおりのランク戦直後の展開でした。

修が辻の奇襲に気付いていなかったのが改めてはっきり描写されていますが、自身の作戦もスレスレでの成功だったことからまた何かを学んでいくのでしょうか。

修と遊真と比べると幾分距離のあるヒュースが、自然と2人にはできないフォローをこなしているのも思わせぶりです。遠征では主家と玉狛第2の板挟みシーンなどが容易に想像できるため、このあたりの描写も後々意味を持ってきそうな気がします。

「最後の三雲隊長にはやられましたね あの追尾弾を予想できた人はいないんじゃないかな」
「終わってみれば『その手があったな』って思うのに なんで予想できなかったんだろう…… これはちょっと試合を通して振り返ってみたいね」

第196話:蔵内と王子のセリフより

全読者の気持ちを代弁するようなこの2人。
しっかり考えて動くチームなので、解説も割と東さん寄りでしたが、総括でもしっかり冷静に分析していきます。

「ふつうに不意突いたと思ったのに なんで躱されたん?」

第196話:生駒のセリフより

きちんとそれぞれのチーム目線で振り返りを行うのもワートリの良いところ。
そういう反省を経て、各々次の試合、次のシーズンに向かっていくというのがよくわかります。
ちゃんとこのプロセスを描くことで、主人公側のご都合主義的な要素が薄まり、展開に説得力を持たせることに繋がっているのではなでしょうか。

「あたしはわかってたけど!」

第196話:小南のセリフより

つい10話前の第186話で作戦会議を途中で追い出された悲しいエピソードを披露したとは思えないコメント。試合が終わっても小南センパイのリアクション芸はまだまだ健在。

遊真のスコーピオン投げのカーブは、もう1本のスコーピオンに引っかけていたのが真相でした。修のワイヤーは無関係だったんですね。
遊真単体で帯島に格の違いを見せつけたということになります。

「発想力がえぐい」

第196話」:外岡のセリフより

実にごもっとも。
そして何気に修がいつものように「アステロイド!」とかのセリフなしで射撃を行っていたんですね。隠密行動をとりながらだったので違和感なかったのですが、ここにも伏線があったわけで、ここでも「なんで予想できなかったんだろう」と思わさせられます。

千佳の通常アイビス狙撃について、修は千佳の言葉を信じ切れてなかったのかもしれない、と言っていましたが、やはりそこは「撃てる」と100%確信がなければ、それを前提に作戦を立てるのはギャンブルになってしまうため修の判断を支持したいです。

結果的に千佳が自分で殻を破ることができたので、玉狛第2のチームとしての戦術にも幅ができそうです。修が作戦を立てやすくなれば、もっと評価が上がる展開もあり得るでしょう。

第197話以降の展開予想

ランク戦については今回で終了と予想していたのですが、最終ページでは同時刻に行われていた試合についても取り上げることを窺わせる煽りになっていました。
次号は諏訪隊と那須隊、香取隊のランク戦が描写されそうな展開が予想されます。

敢えてこのタイミングで話数を割く理由を考えてみましょう。

  • ①この3チームのいずれかがB級上位入りする展開を描く必要があるため
  • ②この3チーム内の誰かが選抜試験編にも登場する都合上の理由から
  • ③香取隊の進化や成長を描くため
  • ④日浦の卒業イベントに繋げるため

それぞれ単独でというよりは、複数が絡んでの事情で描写されそうな気がします。

例えば香取隊についてはROUND5でぽっと出の新人の玉狛第2に大勝されたわけですが、ROUND4で大敗した玉狛が反省と進化を経て挽回した展開があったので、香取隊にもそういう見せ場が用意されてもおかしくありません。
特に香取は精神的な弱さが強調されていましたから、次の選抜試験編を通じてその成長が描かれる可能性がありそうです。

香取隊ではROUND5で若村と修の対比も描かれていましたので、もし香取隊が上位残留を果たすことができれば、選抜試験編でもチームとしての登場もワンチャンあるかもしれません。

那須隊がメインの可能性も十分あります。
196話が茜の引きで終わっていることからも、卒業する茜の最終戦で勝利して最高順位というドラマがありそう。

「引越しって……いつ?」
「わたしが卒業したらすぐって言ってました…… 高校ももう転入手続きしてるって……」
「……まだ何試合かあるわ 私たちの最高順位はB級8位…… それを越えよう あと何試合できるかわからないけど…… 今までの一番を獲ろう 最後にこの四人で」

第96話:志岐、日浦、那須のセリフより

那須隊が最高順位になるには7位以上が必要ですから、同時に上位入りを果たすことにもなります。
もし那須隊がメインで描かれるのであれば、ROUND8の後に茜の卒業シーンなんかまで描かれそう。千佳と夏目も合同訓練を通じて仲良くなっていましたし、夏目あたりが後任として那須隊に入る展望が見られるかもしれません。
まあ現状ではまだC級なので、遠征の留守中にチーム入隊するくらいが現実的でしょうけれど。

次回は第197話

今のところ休載予定はなし、ジャンプSQ7月号に掲載予定です。
一応、修たちの裏の試合ということなので、終盤だけざっくり描かれるだけではないかと思います。次回でランク戦編が完結し、次々回あたりに幕間の日常回が来て、選抜試験編の情報が小出しされ始めるといった展開になるのではないでしょうか。
ご拝読ありがとうございました。

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