【ベストナイン】宗山塁クイックマニュアル2025

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 【取扱説明書:簡易版】

Laikaが好きなことを書き散らすブログです。今回は東北楽天ゴールデンイーグルスの宗山選手の2025シーズンについてクイックマニュアルを書いていきます!

はじめに

このたびは楽天イーグルスの内野手宗山塁選手をベストナインにご選出いただき誠にありがとうございます。プロ野球珍プレー好プレー大賞2025にも出演し、全国区で顔を売っていただいて大変有難いですね。普段は楽天の試合をなかなかご覧にならない他球団ファンの方もセ・リーグファンの方も、こちらの取扱説明書をよくお読みいただき、本選手の認知度向上にご協力いただきますとともに、ぜひとも養分ファンとなっていただけますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

免責事項

この取扱説明書は事実やデータを元に執筆しておりますが、解釈の相違や異なる分析も往々にしてあろうかと存じます。筆者はセイバーメトリクスは自分には無理できる人がやれば良いと投げ出しているため、結果が全てというスタンスです。

実力とはただの『結果』だ。実力はいずれ結果に表れる。実力が欲しければ結果を出すしかない。

ご異論やご高説もおありかと存じますので、ぜひご自身の御ブログや御SNSでご披露のうえともに宗山選手の知名度向上・認知度アップに勤しんで参りましょう。ちょいちょいワールドトリガーのネタが差し込まれるのは、筆者が重度のワートリ中毒であるためですので、差し支えなければワールドトリガーにもぜひおハマりいただき布教活動などしていただけましたら幸甚でございます。

本選手の経歴

広島県三次市の出身です。広陵高校、明治大学を経て2024年にドラフト1位で5球団競合のうえ楽天が交渉権を得て入団しました。2025シーズンは春キャンプから1軍に帯同して開幕1軍スタメン入りし、早々にショートの定位置を掴むとその後も故障なく1軍で出場を続け離脱することなくシーズンを完走、ゴールデンルーキーっぷりを発揮しました。

宗山 塁選手 三次市観光大使就任および三次市による観光PRが実施されました! - 東北楽天ゴールデンイーグルス

本選手の特徴

平常心を信条にしているため、出塁して喜んだり凡退して悔しがったりエラーを引きずったりすることはあまりありません。さっさと切り替えて次のプレーに集中したいというタイプです。新人らしからぬ落ち着きっぷりから人生3周目と噂されています。

そのメンタルを則本投手や内投手にいじられることもありますが、表に出さない(ようにしている)だけで嬉しい・悔しいといった感情自体はあるので、サヨナラなど次のプレーの必要ないケースでは素直に感情を出しますし、打席やグラウンドでつい表情に出てしまうようなこともあります。ベンチにいる際は野球少年のごとく目の前のプロのプレーをキラキラした目で見つめていることがよくあります。

真面目に見えて抜けているところがあります。
正確には野球をやらせていると非常に真面目で、野球をやらせていないと天然なところが出てきます。ドラゴンボールに全く興味のない先輩に延々とネタバレな話をし続けた2分の遅刻を力技でなかったことにしようとしたあざとくチームマスコットと触れ合おうとしていた、等々の証言があります。

元々注目されることが多かったためかインタビューの受け答えもしっかりしており、オールスターでも初選出の新人であるにもかかわらず、イヤホンマイクをつけてショートの守備をしながら実況・解説に訊かれたことに対して100%以上の回答を返すという離れ業を堂々と披露して視聴者の度肝を抜いていましたが、あのイメージは野球してるときの限定仕様らしいと楽天では既にバレ始めています。

よくありそうな質問

Q.広島出身なのでカープファンですか?

本人によると家族含め巨人ファンだったそうです。同郷の二岡選手がきっかけで坂本選手も憧れの存在になったとのこと。ただ、広島のレジェンド緒方選手の引退試合を6歳の頃に見に行ったそうですし、ドラフト直前の地元局のインタビューでもカープについて地元の球団として特別な存在と答えているため、こちらにも強い思いがあるようです。

Q.村林がいるのになんで宗山1位指名したんですか?

遊撃指名は楽天では恒例って感じがありつつも、その村林選手もまだ28歳とはいえ10年目ですから今後5年10年任せられるというほど安泰というわけではなかったです。

Q.でも村林選手の成績を超えるほどの結果を残していませんよね?

それは……そうなんですが……

実質競争なしで定位置を失った村林選手は気の毒でしたが最多安打・GG・B9とりましたし、そのB9三遊間が爆誕したので結果オーライということで!

Q.もしかしてここまで見越して1位指名したんですか?

そんなことできる球団なら4位が定位置になってないと思います。

Q.宗山くんはゲームが弱いのですか?

星龍より弱く甲斐野選手よりは強いそうです。

Q.試合前とかに飲んでいる赤色の液体は何ですか?

糖質とアミノ酸を自ら配合した特製ドリンクとのことです。味はビーツとバナナに近く、疲労や体力回復が早まる効果があるのだそうです。

Q.ブルーベリー畑とはなんですか?

楽天は選手ごとに応援タオルの色が決まっておりまして、宗山選手は紫色になっています。この宗山タオルの売れ行きが非常に好調で楽パでの観客の掲示も特に多いため、応援席が紫色に染め上げられることからブルーベリー畑と名づけられました。この現象については楽天の先輩選手たちにも早い時期から認知されていたようで、宗山のタオル率エグない?とざわついていたそうです。「あのタオルは来場者プレゼントされているからあんなに多いのか?」と宗山選手が天然発言をしていたとの情報が黒川探偵よりリークされていました。タオル1枚買ってもらうのに必死やでこっちは!

Q.宗山選手はチョコを食べないのですか?

目の前で裕季也が食べまくってても食べないそうです。揚げ物も避けているようです。水は常温でしか飲みません。肉と魚が好物で、フルーツを山盛りにして食べます。寿司も好きと申しておりまして、好きなネタはサーモンとタコとタイとのことです。蕎麦をすする姿がよく目撃されています。

Q.ドラゴンボールが好きなんですか?

推しは孫悟空だそうです。オールスターの登場シーンで、ギニュー特戦隊をイメージしたポーズを提案され即決してました。全く興味のなさそうな村林パイセンと西口パイセンがノリでなんとなく合わせてくれる中、宗山選手だけギニュー隊長をほぼ完コピで披露していました。

Q.楽パで現地観戦しようと思っています。宗山くんの選手メニューでどれがお勧めですか。

間違いないのはブルーベリーシェイクだと思います。試合後のリアルのご褒美グルメでは他の選手にも好評ですし、売り切れていると宗山選手も残念な顔をします。甘すぎるという感想の方もおられるようなので、苦手な方はフルーツクレープの方が良いかもしれません。シーザーサラダは結構大きいカップに入っていますが、野菜メインなのであっさり食べられます。ただ腹持ちはしないので他にも何か買っておかれるとよろしいでしょう。ソロ観戦であれば軽食をプラスして、お連れの方や家族での観戦であればサラダはシェア用と考えるといい感じになるのではないでしょうか。こだわり鶏弁当は作り置きなので調理提供系のグルメと比べてしまうと満足度では一歩遅れをとっている印象ですが、待ち時間が短くすむので並ぶのが嫌な方にお勧めです。広島と仙台のコラボが楽しめる食材になっています。パッケージはお土産としてぜひお持ち帰りください。1品につき1枚、宗山選手のカード(3種類からランダム)がつくのは来季も継続だと思います。

Q.2025はオールスター明けから覚醒していましたが何かあったんですか?

オールスターでバットを貰ったり打撃について教えて貰ったりといった交流がありましたが、成績的にはAS前の3連戦から復調してきていました。その前の時期にスタメンから外れた日が6日ありまして、代打出場も2日とまとまった休養を与えられていたので、ASの中断期間もありましたしそちらの影響が大きかったのではないかと思います。

Q.でもオールスター後から雰囲気変わってませんでした?

前半戦は正直、「明大から来ました宗山塁です(大型新人の威圧感)」みたいなよそよそしさがありました。本人もウェーイ系ではありませんし人見知りもするようで、大卒即スタメンで球団からも特別扱いされる5球団競合ルーキーということもあってか、先輩の選手たちも当初はとっつきにくさがあったような雰囲気でした。オールスターでは西口投手、村林選手が一緒でしたが全員初選出(西口投手は自称2回目)でしたので、宗山選手もすごくアウェイ感があったのではないかなと推測します。ぐいぐいいける村林選手を見習ってほしいぜ…!ペナントとは全然違うし大先輩方に囲まれるし、メディアも多いし色んなこと(ダンスとかダンスとかダンスとか)やらされるし。その経験を経てチームに戻ってきたとき、楽天が「新しく入った環境」から「自分のホーム」に変わったんじゃないかな?と思います。本拠地に戻ってきて安堵感もあったのか、そういうところが表情が柔らかくなった、雰囲気が変わったという印象に繋がったのではないでしょうか。若手の台頭で周囲に同世代の選手が増えたことも、後半戦の好調の理由のひとつかもしれません。なんだかんだ、同級生でコミュ強の内投手にいじられたりいじり返したりしていたのも良かったんじゃないかと思います。

Q.ベストナインなのに侍ジャパンに呼ばれなかったのは何か理由が?

球団がお金出してくれて米国修行に行っていたので、楽天の秋季キャンプにも参加せずそっちに行ってました。最初と最後だけいましたけど。村林選手や西口投手、藤平投手が代表に招集され、宮崎ではフェニックスリーグがあり、有望な若手は順次アメリカに送られて、2025秋季キャンプ中の楽パは選手よりトレーナーやコーチ陣の方が多くね?な感じだったと聞いております。

Q.自主トレはソロでやるそうですが大丈夫ですか?

目指すスタイルにSBの近藤選手を挙げていたので弟子入り予想なんかもありましたが、ファンの反応は1人ということでも割と納得する声が多かったです。もともと自分をしっかり持っていて周りに流されない選手のようでしたし、その意識の高さがチーム内に良い影響も与えている様子も見られました。初年度からグッズの売り上げも良く、1人でキャンプ張れるだけの資金力があるというのも頼もしいですね!なお今シーズンは2年目の中島選手が小郷選手と伊藤裕季也選手の自主トレに参加して揃って調子を落とし、中島選手は昨年までのフォームに戻してレギュラーに定着したという事例があったため、自分でやることがはっきりしてるなら無理に弟子入りしなくても良いという楽天ファンも多い模様です。

もっと詳しく知りたい方は以下の詳細編もどうぞ。

【取扱説明書:詳細版】

入団前は2024シーズンにショートのレギュラーに定着した村林選手との競合を危ぶむ声やチーム内がぎくしゃくすることを心配する声も聞かれましたが、蓋を開けてみれば村林選手がその高い守備力をサードで如何なく発揮してゴールデングラブとベストナインをW初受賞したばかりか、守備の負担が軽減したのか打撃が覚醒して首位打者争いを演じ最多安打のタイトルを獲るというとんでもないバフを掛けることに成功しました。村林がSSのレギュラー剥奪されたと思ったらいつの間にか最強の三遊間が爆誕していた…何を言ってるのかわからねーと思うがおれも何がおきたのかわからなかったぜ…

また、大卒ルーキーが1軍スタメンに定着したことでチーム内の競争意識にも変化があったようで、中島選手や黒川選手のレギュラー奪取など若手の台頭が進んだと評価する声も聞かれました。

なかし[覇気なしモード]

楽天では5球団の競合は2013年の松井祐樹投手以来でして、直近では4球団が競合した2020年の早川投手を超える大型ルーキーの入団ということで異例な対応も多く、初年度からグッズ展開の多さや売り上げはだいぶエグいものがありました。球場グルメの選手プロデュースメニューも他の選手が数年かけて自分のメニューを2~3種に増やしていく中、入団直後に4種類が用意されるという初めての対応が取られました。西口なんて浅村に手を回してもらってようやくダブルネームでのメニューが実現したというのに。

開幕前に個人応援歌が用意されてファンから特別扱いされるばかりか、球団公式も率先して全力で乗っかるはしゃぎっぷりを見せ、いよいよ写真集「月刊ムネヤマルイ」が創刊されるなど手の付けられない有様になりまして、当初は他の選手たちもどのように接して良いか戸惑うところもあったのか自然と同世代の選手とばかり絡んでいることが多かったのですが、教育係を困惑させたりノリとニコイチになったり大地が積極的に話しかけてあげたりニンニンが感謝したりビビったりしながら手懐けたりしているうちに次第にチームに馴染むことができた模様です。


公式が味をしめた結果、月刊ムラバヤシイツキと月刊ナカシマダイスケまで創刊される事態になりました

2025シーズンの成績について ①楽天内での成績

本当は契約更改で来季の年俸を待ってupしたかったのですが、一向に更改されないので先にあげてしまいました。他球団のドラ1や新人王の年俸は超えてほしいですね。田中将投手や則本投手が新人王を獲って2年目6000万だったので、ベストナインでそこに並ぶのかどこまで迫れるかにも注目です。

さて、2025シーズンで最終的に楽天で規定打席に到達したのは最多安打のタイトルを獲った村林選手、2年目ながらリードオフマンとして先頭打者に定着した中島選手、そして遊撃手のレギュラーに相応しい成績を残した宗山選手の3人だけでした。まあ他の球団も同じくらいなので、6人いるオリックスがちょっとどうかしていただけでしょう。楽天も2024は6人が規定に乗ったからな…。レギュラー固定できても勝てるとは限りませんわ。

さすがに全試合出場というわけにはいきませんでしたが、離脱せずベンチ外もなくシーズンを通して1軍に帯同し遊撃手のレギュラーとして走攻守に安定した成績を残し、前評判に恥じない活躍を見せてくれました。

その一方でエラーの多さを指摘されることも多かったように思います。失策12はリーグ全体で3位ですからまあ当然の指摘ではあります。ただ、楽天がパ・リーグで唯一、全面天然芝と土のグラウンドを本拠地とする球団であることを考慮せず失策数のみで比較するのはナンセンスです。エラーのうち7つが楽パですから、慣れない他球場より本拠地のエラーの方が多いあたり、適応するのに苦労したことが窺えます。

遊撃手で見ると日ハムの水野選手が13失策で最多、ロッテの友杉選手が8つで3位、オリックスの紅林選手が7つで4位ですのでやはり半分くらいには減らしたいですね。宗山選手のエラーは6月までの失策10に対して後半は9月に失策2のみとなっており、シーズン中に修正して楽天モバイルパークのグラウンドに適応していたことがわかりますので、来季は期待できそうです。宗山選手は守備でエラーをするとバットで絶対取り返そうとするタイプでして、実際に結果を残すプレーが度々見られました。

なお、同じ環境で比較するのであれば、2024シーズンに遊撃手のレギュラーであった村林選手の成績と比べた方がわかりやすいかなと思います。こちらは1209と2/3の守備イニングで13失策ですから、宗山選手の80イニングに1失策のペースに対して昨年の村林選手は93イニングで1失策程度になります。さすがに去年の村林選手の方が安定感がありますね。2023年は山﨑剛選手と村林選手で遊撃のレギュラーを争っていましたが、いずれも78イニングあたり1失策程度ですので、ちょうど今期の宗山選手と同じくらいの成績です。それぞれプロ入り6年目、8年目の選手であることを考えると、1年目としては十分及第点だったのではないでしょうか。

ちなみに2021、2022シーズンの小深田選手もほぼ同じ水準ですが僅かに下回る感じです。ただし2020のルーキーシーズンは720イニングを7失策で乗り切っているので、新人としては当時の小深田選手に軍配でしょうか。平良投手のブレイク年と源田選手の最盛期にあたったコブちゃんは不運というしかない。

また、楽天の遊撃手のレギュラーとして茂木選手もよく比較対象に挙げられていました。2016年のルーキーシーズンは1006と2/3イニングを守備して19失策なので50イニングちょっとで1失策のペースはかなり分が悪いですね。ただ、早大で三塁手だったのがプロ入りして遊撃手にコンバートという経緯なので仕方ない部分はあります。

その茂木選手は打撃の方で活躍し481打席で7本塁打40打点、打率.278という成績を残し新人王まであと一歩のところまで迫りました。今シーズンは宗山選手について「当時の茂木選手より良い成績を残しているわけではないので新人王は無理」とか「鳴り物入りで入団した割にはぱっとしない成績」、「結局茂木を超える新人ではなかった」といった声も聞かれました。

しかし当時と比較すると今は明らかに投高打低が進み基準そのものが変質してきているため、単純に打率の数値だけで比較するのはあまり意味がないかもしれません。2016年に最終規定打席に到達したパリーグの選手で打率3割超えは6人いますが2025シーズンは1人だけ。シーズンの打率ランキングで見ると茂木選手の14位に対して宗山選手は13位ですから、総合評価では相対的に見劣りしない成績と見て良いと思います。

2025シーズンの成績について ②遊撃手として

村林 一輝選手、宗山 塁選手がパ・リーグ ベストナイン賞を受賞! - 東北楽天ゴールデンイーグルス

新人でのベストナイン受賞は球団初はもちろん、上原浩治投手と松坂大輔投手以来26年ぶり、新人遊撃手としては石毛宏典選手以来44年ぶりという快挙でした。楽天のB9は中堅~ベテラン勢の受賞がほとんどでしたから、若手の受賞はまたチームに良い刺激になりそうで楽しみですね!

他球団の遊撃手の守備成績と比較しますと、1位のオリックス紅林選手にほぼ並ぶ守備イニングに就いており、3位のロッテ友杉選手とは100イニング以上の差をつけています。4位がほぼ同数の西武源田選手、5位以降とは200イニング以上の差がありますので、2025シーズンはNPBを代表する遊撃手のひとりと評価して良い実績を残したと言えるでしょう。

ただ、守備のタイトルであるゴールデングラブは紅林選手79票、源田選手74票で争っており宗山選手は40票と大きく離されてしまいました。やはり失策の多さが響いたか。もう少し競っているかなと期待していたので、GGはまだまだ遠いんだなぁとちょっとガックリしてしまっていたのですが、B9の受賞でポジティブになれました。

投票結果(三井ゴールデン・グラブ賞) | 2025年 表彰選手
日本野球機構(NPB)オフィシャルサイト。プロ野球12球団の試合日程・結果や予告先発、ドラフト会議をはじめ、事業・振興に関する情報を掲載。また、オールスター・ゲームや日本シリーズなど主催試合のチケット情報もご覧いただけます。

B9は宗山選手98票、紅林選手95票、野村選手21票で、紅林選手との一騎打ちを僅差でかわしての受賞でした。源田選手は3票で6位。遊撃のB9はここ10年のうち源田選手が4回、今宮選手が3回戴冠していますから、若手で競い合う構図となった2025シーズンは世代交代の到来を予感させます。

走攻守の総合で評価されるB9では紅林選手と勝負できる成績で、守備成績のみが対象のGGは選外。この結果からすると、走と攻では一定の水準に達していて守が弱点と考えられます。ただ、先述のとおり失策に関しては既に2025シーズン中から改善が見られましたので来季は成績もぐっと良くなりそう。打撃もまだまだ伸び代だらけですから、B9とGGのダブル受賞も狙える位置にいるのではないでしょうか。本人は打撃タイトルも狙う気まんまんですからね!

ファンの反応など

楽天ファンからは、スタメン落ちするたびに「なんで宗山を出さないんだ」「経験積ませろ」「フランコより宗山を使え」「小深田がスタメン固定で宗山がベンチとか終わってる」といった声も挙がっていましたが、これ以上出すなら全試合出場とか全試合フルイニング出場が視野に入ってくるレベルになっちゃいますので、冷遇されていたという評価は全く的外れだったいう印象です。勝てないと誰かのせいにしたくなるから多少はね……

その一方で「宗山休むと村林がSSで負担が増えて打率に響く」とか「(ファームから)入江あげて宗山と村林を交代で休ませろ」とかの声も多かったです。どれが正解とかはなさそうですから、やっぱり結果が全てでしょうか。

今季は角度の良い当たりも多いもののパワー不足なのかフェンスや外野を越えずフライアウトが多かった印象でした

また、シーズン中は「スタメンで使わないのは規定打席到達を首脳陣が考えていないからだ」とか「首脳陣は新人王を獲らせる気がないのか」とか、中には「規定に乗ると年俸が上がるからそうならないように調整している」といった論調も散見されました。2023シーズンに小郷選手が最終規定打席に2届かなかった過去が影響していたものとも考えられますが、新人王資格者の中ではずっとトップの打席数を走っていましたので宗山選手のペースで規定打席が難しいとすると新人の規定到達は全員難しいのか?ということになってしまっていたはずで、実際443打席に到達したのもやはり宗山選手が最初でしたし、無理はさせず故障離脱がないように休ませながらスタメン起用していくという球団の既定路線だったと思われます。

楽天の中でも終盤に中島選手に抜かれるまでは村林選手に次いで2位の打席数をずっとキープしていましたからチーム内で出場機会が少ないというのも見当違いでして、実際はかなり重用されていました。途中交代で下げられたのも2回だけだったと思いますし、守備固め以外でも9回あたりに代打起用したり代走のみで出場していた試合もそこそこありました。

なお、明大の田中監督はプロ入り後の宗山選手について「チームからは大事に使ってもらっている」という印象である旨をインタビューで答えておられますので、後半戦のスタメン落ちは疲労やケガのリスクを考慮しての采配だったと考えるのが妥当ではないかと思います。


田中監督のインタビューも収録されています。ポスターは内投手のロッカーに貼りましょう。

2025シーズンの成績について ③新人王争い

惜しくもB9と新人王のダブル受賞はならず。宗山選手も新人王を狙うと公言して挑んだシーズンでしたので悔しそうでしたね。まあ遊撃手はポジション的にやや不利なので仕方ない!とは思いつつ、やはりこちらも総括しておきましょう。

2025年度MVP・新人王 受賞選手発表
日本野球機構(NPB)オフィシャルサイト。プロ野球12球団の試合日程・結果や予告先発、ドラフト会議をはじめ、事業・振興に関する情報を掲載。また、オールスター・ゲームや日本シリーズなど主催試合のチケット情報もご覧いただけます。

2025シーズンのパ・リーグ新人王争いは野手ではライオンズの渡部聖弥選手、ロッテの西川史礁選手、楽天の宗山選手が候補と目されていたようでした。普通は投手が受賞がほとんどなので日ハムの達投手も一時は最有力と推す声が多かった印象です。ロッテの寺地捕手も有力候補だったと思いますが、個人的には達投手は2桁勝利して規定に乗っていれば確定、寺地選手は捕手ながら規定に到達していたので盗塁阻止率や打撃成績がもう少し良ければ新人王狙えていたかもって感じに見えていました。

さて、バッテリーのポジションとの比較は諦めて筆者の力量では難しそうなので有識者にお任せするとして、新人王候補の野手3人の打撃成績を比較してみますと、本塁打を2桁に乗せた渡部選手、リーグ6位の打率を残した西川選手の方が好成績という印象です。西川選手は二塁打がリーグトップの27本というのも好材料。併殺が少ないのもいいですね。この中では宗山選手の盗塁7失敗なしも目を引きます。2選手に比べて長打に劣る分、足で貢献している形です。なお、宗山選手の犠飛9本は原辰徳氏を44年ぶりに超える新人最多記録だそうです。


米国修行を経て来季はフォーム変わるみたいです

3人とも規定打席に乗せたという点では同じながら、打席数だけで見ると2025シーズンで規定に乗ったパ・リーグの22選手のうち宗山選手は13位、渡部選手が16位、西川選手は21位で、西川選手は444打席で最後の最後にギリギリ届いたという印象。実際、終盤戦では1番に置いて毎試合5打席立たせるという完全に規定狙いの露骨な起用をされていましたが、調子の良い時期にこれで数字を稼がれてしまうと、シーズンぶっ通しで好不調の波と戦っている選手はやや苦しいですね。22位の牧原選手も規定ちょうどの443打席で3割キープして首位打者ですから、こういう戦い方もまたプロならでは。

西川選手のこの起用法は守備成績にも如実に表れており、打席数では僅か16の差だったにもかかわらず、守備イニングでは宗山選手が969、西川選手が882で87イニング以上の開きがあります。アウトカウントだけで考えても260以上の守備機会の差があることになりますから、守備面での貢献度という点では離脱せず1軍でシーズン完走したことの差は大きいのですが、やはり新人王では投打に比べると守備は評価されづらい面がありそうです。

渡部選手の本塁打12本は、パ・リーグ新人の2桁本塁打は2022年の野村勇選手と今川優馬選手の10本以来ですので、投高打低の近年では数字以上に価値のある成績だと思います。それでも新人王では4位でしたから、規定に乗っているかがまず大前提、そのうえで投手は勝利数やセーブ数、野手は打率が重視されるのかもしれません。渡部選手は2度の離脱が響いてしまったのが大きかったですね。西川選手と同じポジションということで票が流れやすかったということもありそうです。

渡部選手は2026シーズンは三塁手へのコンバートの可能性もあるそうです。

【西武】新人で12発の渡部聖弥は来季三塁へのコンバートも、首脳陣も技術評価しグラブ手配済 - プロ野球 : 日刊スポーツ
来季2年目の西武渡部聖弥外野手(23)の三塁へのコンバートが本格検討されていることが、19日までに明らかになった。秋季練習では二遊間用のグラブで三塁ノックに入… - 日刊スポーツ新聞社のニュースサイト、ニッカンスポーツ・コム(nikkans...

外野手の中ではセンターはやはり広い守備範囲からそれなりの守備力が求められるものの、ライトとレフトは打撃優先での起用が多いのでしょう。嫌な言い方をすれば、外野手だったら内野手より打撃成績が良くて当然、とも言えてしまうのかもしれません。遊撃手で全試合フルイニング出場してリーグ2位の盗塁までして新人王になった源田選手がバケモノすぎるんですよね…。まあそこまで無理して新人王も非現実的ですから、来季GGとB9をとってもらって源田選手に続く「遊撃といえば宗山」という時代を築いていってほしいですね!

2025シーズンのまとめと来季の展望

シーズンを通して見ると、夏場にやや調子を落としましたがオールスター前に割とはっきりスタメンから外れて休養を貰って以降は復調しましたので、ルーキーイヤーで疲労がピークだったものと思われます。一応データも見ておくと、5月6月が打率2割台前半に対して、7月が3割、8月9月は2割台後半という成績です。来年は1年間戦えるように仕上げてくるでしょうから、フル出場でどのような成績を残してくれるのか大いに期待しましょう。

打撃に関しては、選球眼の良さに定評があり本人も積極的なバッティングを心掛けていたため初球から振りにいくことが多かったのですが、そのため四球が少ない傾向にあり四球を選べないと指摘する声も良く見られました。こちらも前半戦の6四球に対して後半戦で14と改善傾向が見られたので、来季は出塁率も向上が期待できるかもしれません。

本人ももっと長打がほしいと申しておりました

打順について見ておきますと、開幕当初は1番や2番での起用が多く見られたものの、5月頃からは下位打線に定着しました。全体的には7番での起用が多かったです。6番と7番で半数以上、次いで多かったのが1番と2番です。一応4番以外は全て経験していたんじゃなかったかな?

2025の楽天打線は恒常的に貧打に喘いでおり宗山選手を上位打線に推す声も多く挙がりましたが、相手投手の投球をしっかり見てイメージしてから打席に入れるように、との意図で下位打線で起用されていましたので、2026シーズンは上位打線での起用も増えそうです。

個人成績はもちろんですが、球団としても5年ぶりのAクラス入りを目指して来季も応援していきましょう。

2025プレー集

自分用の備忘録だ!

2025年4月10日日ハム戦 6回表守備
【6回表】ファインプレー!! イーグルス・宗山塁 鋭い打球をジャンピングキャッチ!! 

2025年4月11日オリックス戦 1回表守備
【想像を超えてゆく】宗山塁『初回満塁のピンチ…ダイビングキャッチでチーム救った!!!』

2025年4月16日SB戦 プロ初ホームラン
【12球団ルーキー最速!!!】宗山塁『華麗なる一撃!黄金ルーキーのプロ1号は均衡を破る一発!』【ベンチも祝福】

2025年4月18日ロッテ戦 2号ホームラン
【#Eプレー集】#宗山塁 選手 本拠地 初本“塁”打⚾

2025年4月27日SB戦 7回表守備
【7回表】華麗な守備!! イーグルス・宗山塁 得点を防ぐ再三のファインプレー!! 2025年4月27日 東北楽天ゴールデンイーグルス 対 福岡ソフトバンクホークス

2025年5月22日西武戦 サヨナラ犠牲フライ
【執念で繋いだ】宗山塁『水も滴る黄金ルーキー!勝負強く決めたサヨナラ犠飛で連敗ストップ!』

2025年6月6日巨人戦 ボリュメトリックビデオ
【注目】ドラ1ルーキー”宗山塁”【楽天】

2025年6月15日阪神戦 4三振からの二塁打→サヨナラホームイン
【2025/6/15】vs.阪神タイガース 3回戦 ハイライト

2025年7月26日西武戦 3号ホームラン
【 #Eプレー集 】#宗山塁 選手⚾夏スタ! 開催に華を添える本塁打🎇

2025年7月29日ロッテ戦 5回裏守備
【塁は夏に輝く】宗山塁『打撃好調をアピールする3安打猛打賞にチーム救う好プレー…攻守で魅せた!』 – YouTube

2025年8月5日オリックス戦 サヨナラのランナー武藤を迎える
【同級生コンビが決めた】黒川史陽『執念の一打→武藤は迷いなき本塁突入で劇的サヨナラ!』

2025年9月17日日ハム戦 6回表守備
【 #Eプレー集 】#宗山塁 選手が神カバーでチームを救う🦋🐝

2025年9月25日SB戦 2回表守備
【塁が塁をアシスト】宗山塁『打球が2塁ベースに…超反応を見せたスーパープレー!』

2025年10月3日西武戦 サヨナラヒット
【 #Eプレー集 】#宗山塁 選手 9回裏の劇的サヨナラ打👋✨

2025年11月22日 ファン感謝祭
【カワイイの渋滞】ルーキーパフォーマンス2025💜🩵💚〈3人で挑んだ本番編〉

2025年11月26日 ベストナイン授賞式
【神降臨】ムネムラ、コサージュの付け方を学びました。

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